富山といえば「くすり売り」が連想されるほど、医薬品は富山を代表する産業となっている。
製薬の分野では、家庭薬のみならず、医療用や薬局薬店用の一般医薬品、及び医薬原料や中間体のほか、工業用薬品の生産が行われている。富山県全体の医薬品生産額は、全国トップクラスである。
歴史を遡れば、江戸時代中期、富山2代藩主前田正甫(まさとし)が製薬を奨励し、行商人を通じて全国に販売させたことにはじまる。売薬商人、つまり現在の配置薬販売業者は、今から300年以上も前から日本全国の津々浦々を周り、先用後利という独自の商法で、人々に健康と安心を届けている。